礼服 社会人としてのマナー

礼服や喪服は社会人としてのマナー・たしなみ

日本の風習も少しずつ簡略化されつつありますが、礼服や喪服といった服装に関しては特に社会人としてはマナーとして一定の基準を保つことになります。そして、年齢とともにこうした喪服や礼服も人として客観的に盛られた場合にそれなりに筋の通ったものを着用しておかねばなりません。もちろん、こうした喪服、礼服だけではなくネクタイ、数珠、袱紗といった小物も含めてきちんと一通りそろえておくことが重要なポイントになってきます。

ちなみこうした小物に関しては企業としても突然必要になった時のために、人事部や総務部で最低限使いまわせるようなものは何セットか準備してあるものなので安心できます。しかしながら、こうした小物の関しても社会人であれば、自分なりにきちんと考えて手元にそろえておいたほうがよいでしょう。冠婚葬祭は季節によってその服装も変わってきますのでそれぞれ、複数準備しておくことも必要になってきます。

一張羅を購入するのは一生着こなすためのサイズが課題

喪服や礼服に関しては大学までは学生服や簡単なスーツでも問題ありません。しかし、社会人になると一張羅を購入することになります。黒いスーツが一般的でネクタイ、ハンカチーフ、小物などはそれぞれ冠婚葬祭に合わせて購入することになります。しかし問題はそのサイズ感です。実際に大学卒業時から定年にいたるような60歳まで全く同じサイズで着こなせる方がどれだけいるのでしょうか。

最低限、パンツについてはサイズ変更も多少は可能かもしれません。しかしながら、年齢とともに着こなしも社会人として評価されるので、きちんとしたサイズ感が必要になります。しっかりした一張羅を購入すればするだけ、サイズが合わなくなった時の新たな調達費用が必要になりますので注意が必要になります。

そもそも、こうした礼服、喪服は年齢とともにそれなりにしっかりした商品が求められることもあり、仕立ててもらうことも考えると費用もかなりかさみます。一般的には10万円近くはかかると最低でも考えておかねばならないでしょう。

礼服・喪服を購入した際のメンテナンスについて

実際に社会人になって礼服・喪服を購入した際に課題となるのは何といっても保存メンテナンスでしょう。サイズ感だけではないのです。なんといっても一生のうちにどれだけこうした礼服・喪服を着用するかといえばさほど多いものではありません。特に若いころは結婚式はこうした礼服を着用せず、通常スーツで参加することも多いわけですから。そう考えたときに過程でどのように保存管理するか、大きな課題です。考えてみてもください。

たとえば、夏場であれば、たった一日利用しただけでクリーニングに出せねばなりません。汗シミを筆頭に汚れてしまったらすぐにメンテナンスしないといけませんので結構気を遣うところでもあります。逆に全く利用しない期間があれば、それはそれで定期的に風を通す必要もあり、虫をつかないようにする、においがつかないようにするなど気を使わねばなりません。ここにシャツなども併せて管理する必要があるのですから。

利用頻度を鑑みた場合に所有とレンタルのどちらが良いか

実際に礼服や喪服を一生利用するにあたって、購入したほうが良いのか、レンタルサービスを利用したほうがいいのか非常に難しいところです。最近は礼服、喪服もネクタイやシャツ、数珠やハンカチーフなどとセットでレンタルサービスがあります。特に結婚式のときなどはあらかじめスケジュールがはっきりしているわけですから、レンタルサービスを利用したほうが便利かもしれません。

それも1泊2日借りるだけで済みますので。そしてその料金も5000円程度となれば、車などと同じくシェアした利用方法、つまりレンタルのほうが便利だといえるかもしれません。しかし、問題は弔辞のほうかもしれません。なんといっても、いつ発生するかわかりません。もちろん、仕事中にご不幸がわかって、当日そのままお悔やみの場に赴く場合は仕事用のスーツで臨席することも失礼ではありません。

しかしながら、親しい間柄であればすぐにでも喪服を着用して臨席することが必要になってきます。そんなときに自分自身のサイズにあった、そしてランクもそれなりに高いものをすぐにレンタルで準備可能かどうかなどわかったものではありません。
レンタルで済ませられるものであれば、それでもかまわないのですが、なかなかそうもいかないのが実感です。

ちなみに私は男性なので、こうしたレンタルサービスを一時利用していましたが実際のところ、コストパフォーマンスもそれほど問題を感じることもありませんでした。しかし、家内に関してはやはり、礼服・喪服とも洋装・和装のいづれも必要であり、自宅で準備してから出かけたいということもあって、サイズの変更をいつの日かしても仕方ないという大前提で嫁入り道具として家内の両親が仕立ててくれたことを今でもよく覚えています。あれから、20年。確かに和装・洋装とも新たな調達している次第です。

一張羅、簡易いずれかの所有は必要になります

私は一時的にレンタルを利用していましたが、今は一張羅を購入しました。さすがに今は和装を利用することはありませんし、タキシードも利用することもなのでオーソドックスな礼服だけですが。それも35歳のころにこれ以上さすがに太らないだろうというタイミングを見計らって、それなりにしっかりした買い物をしました。

それほど利用頻度は高くないとはいえ、前述のとおり、それなりにしっかりしたものを着こなしておかなければ、見る人が見ればすぐにこうしたところは見抜かれてしまうものです。だからこそ、わたしは意を決してしっかりした礼服・喪服を購入した次第です。ちなみに白いシャツもオーダーで仕立ててもらいました。これは1枚だけですがオールシーズンで利用できるようにしています。ネクタイも弔辞用にすぐに利用可能な安いものは職場のデスクに常備、そしてしっかりしたネクタイは自宅に準備しています。

ここ数年間で毎年2回ほどは弔辞がありますのでそれなりに頻度はあるほうでしょう。実際にこれから、お祝いの席は少ないかもしれませんが弔辞は増える一方だと思いますのできちんとした買い物をしておいて、今のところは正解だったと思います。いずれにしても、簡易版であれ、しっかりしたものであれ、自宅に準備しておくことは絶対に必要なところだと思います。

小物とともに。利用頻度はそれほど高いものはないとしても必ず、社会人として職場や親族の冠婚葬祭で利用することはわかっていますから。あとはレンタルで賄う場面と使い分けを行えばいいわけです。個人的には夏場の暑いシーズンはレンタルで夏用の礼服を活用したいなと少し考えています。実際に自分が購入した礼服が冬仕様ということもあり、正直夏場はかなり厳しいところがあります。上着に関しても、整列している時間以外は脱いでいることも多いので。パンツだけでもレンタルで夏用のモデルで済ませたい次第です。

こうして、一部をレンタルを活用して運用していくことも一考だと思います。あとは周辺の冠婚葬祭の頻度などと勘案しながら、所有とレンタルをうまく使い分けることで社会人として恥ずかしくないレベルを保っていくことができれば大きな問題はないのではないでしょうか。